我が家の天井には溝があります。
洋間やトイレ、キッチン、階段の吹き抜け部分・・天井の多くに“溝”があります。
↑これはトイレの天井ですが、壁の上の方に少しだけ溝があります。
これは一体、どういう意味があって、何なんだろう?と常々思っていました。
これ、壁底目(底目地天井)というものらしいです。
壁と天井の見切り方の一種「底目形式」
壁と天井の間、「見切り方」にはいくつか形式があるそうです。
まず、壁と天井の間に何か施す必要はあるのか?と初歩的なことですが、特に木造建築だと湿気や気温などで壁と天井に隙間ができたりするため、それを隠すためには必要なものなのですって。
参考:https://allabout.co.jp/gm/gc/473945/
一般的には、天井と壁の境に廻縁(まわりぶち)と呼ばれる建材で縁取る「廻縁形式」が多いのだそう。
よく木目の建材で縁どっている家、ありますよね?
↑こういう感じ
縁をつけたくない、にシンプルにしたい、という場合は塩ビの建材で見切ることもあるそうです。
これは「見切材形式」と言って廻り縁を目立たせたくない場合に用いられるとか。
↑多分こういうの
壁と天井のクロスを合わせて、特に見切りをしない工法「突付け形式」というものもあるのだそうです。
その場合、間はコーキングで仕上げるのだそうです。
では、我が家の天井のように凹んだ溝がある天井は「底目形式」というもの。
それも、壁が凹んでいたら壁底目、天井が凹んでいたら天井底目、というのだそうです。
我が家は壁底目ですね。
この凹みは先ほど言った【見切りの必要性】の他、要はデザイン性、なのだそうです。
確かに、廻縁は外に出ているので凸っているのに対し、底目天井は凹んでいるので、天井が奥まったように見えて、少し天井が高いような錯覚を感じます。スッキリ見えます。
ただ、このように凹ませる天井は下地処理が必要だったりして、施工は面倒らしいです^^;
壁底目の場合は、底目の部分に埃がたまりやすいのがデメリットなんですって。確かに!(見たことないけど)
あと、クロス替えたいと思った時に結構大変そう。クロス屋さんが嫌がりそうですな^^;
そう知ってから、家の中を見渡すと、また見る目も変わりますね。
↑家中を見てみると、あらゆるところに底目地。
階段の手すりの縁も底目地(こういった場合も壁底目っていうのかな?底目地手すりっていうのだろうか?)。
キッチンの勝手口周りまでも、しっかり底目地になっていました。
とっても細かい仕事がされていることが分かります。
本当にこの家を作った職人さんに感服します。